私一人ふわり根無し草

PCの調子悪い。
そろそろやばいか。
金ねえって。


どうやらｸｳさんは胸に包丁を自分で刺したようです。

「いや、別に死にたかった訳じゃないんだよ、この刺したところだってほら、心臓なんて遠いところ。僕は死を迎え行くなんて面倒なことはしないから。ただ、"空"をね、見てたんだよ。ああ、そっちの空じゃなくて、大空、澄み渡る夏空。溺れたんだよ、空に。沈んだんだ。あの深い空はやっぱり孤独で、深くて深くて、それこそ底無し。僕は空に負けたんだ。日光に中てられたんだろうね、今、多分足元ふらふらだからさあ、吸い寄せられちゃった。誰も僕を掴んではくれないし。いや、期待はしてなかったよ、勿論。空の青さに、深さに、純さに、僕は絶望したんだ。死にそうなくらい絶望した。だから、刺した。死んだんだよ、僕は、空で溺死したんだ。痛みこそ、僕を救ってくれたんだよ。ピアスなんかじゃ足りなかった。ああ、ああ……空はなんて大きいんだろう、なんて、遠いんだろう。地面から１ｾﾝﾁでも、１ﾐﾘでも上は空なんだよ、僕らの体は空に包まれてる。なんて、なんて恐ろしいことだ。死が僕らを包んでるんだ。死が、僕らの肺に充満してるんだ。ああ、なんて、なんて喜ばしきことだ。死と空は同一だよ。空と絶望は同じ、空と希望は同じ。でも、絶望と希望は似て非なるものなんだ……はは、絶望。死にそう。死にそう。ほんと、死にそう。ああ、誰か僕を殺してくれないかなあ、大空の下で、思いっ切り心臓を貫いて、脳みそを撃ち抜いて、頸動脈を刈っ切って、眼球を抉って、でも、できるだけ綺麗に、肉は出ないようにね。ふふ、頭可笑しい？そういうもんだろう？夏ってさあ。頭イッちゃう季節。だから僕は夏が嫌いなんだ。……僕はこんなにも空が好きだって、頭が、イッてるせいで、解っちゃうんだ……。遠いよ……絶望だ。」



大きすぎる空に、負けてしまったようですね。
愛してるんです、空を。
愛が、足りないんです。空への。
だって、空が大きすぎるから、薄く薄く愛を伸ばしてみても全くもって足りないんです。
だから、絶望するんです。
空はどこから青いのか、そらはどこから孤独で、どこから死なのか、どこまで空なのか、どこまで青いのか、全て気になるのに全て知らないんです。
空を抱きしめても、暑苦しい自分の体温しかしなくて、きっと冷たい空の温度は感じないんです。
空を見上げると押し潰される。
自分の小ささを、痛いくらいに思い知らされる。
なら痛い方がいいんです。
痛くないと、精神が、潰れるんです。
空の圧力に、ぐしゃって、潰されちゃうんです。
直視すれば、溺れるんです。
空を受け止められなくて、なにもかもわからなくなって絶望すらして「このまま死ぬんじゃないか？」なんて、思って、「つい」刺しちゃったんです。


「人を愛する事は愚かだ。空を愛する事も烏滸がましい。人を愛する事は、生殖活動の促進である。しかし空を愛することは、なんの意味も無い。それでも僕は愛さずにはいられない。」



「彼女は、"空"を追い掛けてる」

ｿﾗくんも、ﾕｰせんせえも、なんとなく、気付いてます。


ｿﾗくんは、ｸｳさんに荒っぽくて深いキスをします。
ﾕｰせんせえはｸｳさんの手を握り、優しく抱きしめます。


ｸｳさんは、二人に何かあると、壊れていきます。
遠く、遠く、深く、深く、堕ちて行きます。空に。
底が無いから、どうしようもないんですね。

彼女にとって、地につく足が、二人なのです。




ああ、何でこんなに言いたいことが書けないのかな、もどかしい。